日本語を話せる人がいない美容院で髪を切る、それは私にはハードルの高いもの。
もし説明できてもイメージ通りにオーダーするのは難しいし、自分の髪質や頭の形を把握した上でのオーダーなんてただでさえレベルが高いです。特にカットね…!
前の記事、その1で書いた美容院では、カラーとセットのみ、その後も帰国時にカットしに行ったり、自分で切っちゃったり…イタリアで日系の美容院以外でのカットは未経験でした。日系の美容院は遠いところのしか知らず。
しかし、たまにはプロのお世話になってみたい!ということで次はカットとカラーに行ってみましたよ。
探す〜予約
いつものようにグーゴーマップから検索。
自宅から交通の便が良く、外国人や観光客も利用している可能性があるような立地、インスタやwebサイトで得意なスタイルがわかるところをイメージしてリサーチ。
あるところが気になって予約してみることに。
なぜそこにしたか
中心地にあり、マップ上の写真で見ると店構えが洗練されている様子、サイトやインスタではウェーブのかかったロングヘアにバレイヤージュ、みたいなものばかりを見ることが多いですが、その美容院はそればっかりではなく、動画で見るカットも丁寧そうだなと思ったからでした。素人目ですけどね。
メニューを見るとそこそこのお値段がしましたが、数カ国で経験のあるスタッフの方もいて経験豊富かと思ったのと、カラーにもこだわりがありそうだったので、対応力が広そう!年に1回くらいのことだから惜しまず行こう!と期待しました。
予約の流れ
それまで1ヶ月くらい美容院行きたい熱が高まっての予約だったので、自分の都合の良い曜日を並べて、最短でいつが空いているかをサイトの問い合わせフォームから聞いてみました。
1日以内に返信をいただき、希望メニューの相談も含めて2〜3回のやりとりでスムーズに日程のすり合わせができました。私が予約したい日は女性のカットできる方がディレクターさんしかいないとのことでディレクター価格(ちょっと上乗せ)になりましたが、それもせっかくだからやってもらおう、と思い予約完了!
前日にSMSで、明日待ってますね、というテンプレのメッセージもいただきました。
イタリアでいろんなサービスを使うときに、飲食店だと割とスムーズですが、ヨガ教室とかへの連絡がスムーズに行ったことが個人的に少なく…どういうことかというと、メールやSMSなどが明記されている場合にメッセージを送っても返信がない、または不明瞭な返信で会話が続かない、みたいなことがありました。
なのでこのようにサクサクと1、2日で進んだことだけでも好感度…この国で、そういった面への期待値がかなり低くなったもんです。
当日、店内の様子と提案
中心地のお店なので特に迷うこともなく、到着。ワクワク。
好きな雰囲気だった
出迎えてくださったスタッフの方はみなさん黒い服、入り口から死角なく見渡せる、カラー剤かなんかの箱が壁際に綺麗に並べられているくらいで、超シンプル店内でした。
レセプションの方も感じ良く、皆さんあまりかしこまった感じもなく、緊張もしなそう〜。そうそう、こういう中で切って欲しかったんだよね。
英語で対応してくれた
最初にカラーリストの方がカラーのオーダーを聞きに来てくれました。イタリア語で話しかけられ、咄嗟に答えられなかった私の様子を見て、英語がいい?とのことでその方も流暢とまでは行かないけど、英語に切り替えてくれました。
私もわかる範囲でイタリア語を使ってみたものの、ついつい英語に戻ってしまうの繰り返し。携帯に保存していたイメージ写真を見せて、とにかく見てもらい、それを元にオーダー。
まあ写真見てるわけだし?カットじゃないし、とにかくこれに近くはなるでしょう。
カットの人はディレクターさん、それだけでも期待大!いくつか持っていたイメージ写真を見せると、
「これ(私が持っていったイメージ写真)は全部全然違う髪型なのわかりますか、スクエアとラウンドと…何たらかんたらで…あなたの顔の形だとこのスタイルがいいと思う」
と、ちゃんと実現可能なスタイルを提案してくれました。持って行った写真は似てるのを集めたつもりだったけど、全然違うって笑
カラー〜シャンプー
ここで問題のシャンプーのお時間です。
暇だったカラー
カラーはカラーリストさんが黙々と、丁寧に施術をしてくださり、眠くなりました。待ってる時間は携帯を見るくらい。
シャンプー台に連れてかれる
お待ちかねのシャンプー、ここの美容院はなんと、なんと、
首のところにクッション付きのシャンプー台でした!!!喜び!!!
カラーもしたのでトナーというのをかけられてやはりしばらく放置されましたが、ずえんずえん首が痛くならないし、なんだったら寝れた。顔にガーゼのようなものをかけたりもしないけど、カットやカラーをする場所と壁で仕切られていたので色々気になることもなく快適でした。
ちなみにシャンプーは普通にちゃんと心地よかったです。なんだか全体的にサービスが良いよ!!とこの時に改めて感じたのでした。
熱くないですか?とお湯の温度を確かめる際のお声がけがイタリア語だったけど、わかった、私、わかったよ、良かったよそれくらい理解できるようになってて。
ドキドキのカット
さてここでイタリアで初めてのプロによるカットの時間です。
眼鏡をしていた
ちなみになんですけど、無理矢理にでもコンタクトレンズで行けば良かったものをこの日眼鏡で来店していた私。カットの時に特に困りました。なにも見えない。ぼんやりシルエットが見える程度。
でも先にこの髪型でって相談してるし?ディレクターさんだし大丈夫っしょ。
カットの最中は頭の骨の位置を細かく確認されているのがわかりました。おおー、なんかプロっぽい〜、心の中で当たり前な感想を呟きつつ、でも鏡を見てもぼんやり。
カラーも見えない
お願いしたカラーはインナカラーのようなものだったのですが、なんだか私から見ると髪が真っ黒にしか見えません。濡れている時って、暗く見えるからかな?眼鏡もしてないし全く詳細がわからない。乾かした時に見えるんじゃ!?
前髪
イメージ写真の前髪はそこそこ短いものだったので、ザクっと行かれましたが、この辺でいいですか?と聞いてくださいました。見えんっつーの、と思いつつ、はい、って答えちゃう私。
ここは後から考えても特に問題ではありませんでした。
雲行きが怪しい
ブローではロールブラシをぐわんぐわん使っておられました。そんなに丸くしなくても私の髪は根本がすでに立っているので、程々にしてほしいなぁ、と思いつつ、プロだし!大丈夫!鏡が全然見えてないけど!
私のぼんやり見ている鏡にはまだふんわりとした私の頭が写っていて、イメージの写真の人に近づくにはもう少しボリュームが不要な気がしたのですが、完全に乾いてから仕上げかなと思ったら、
「どこか気になるところありますか?」
とのご質問。
(もしや、これで終わる気か…?)
眼鏡をさせてもらって、なんとか、写真と比べるとまだまだ重かった前髪を少し軽くしてくれるようお願い。
言ってよかった、と思うような仕上がりになりました、前髪は。
そして施術が終わった
なにかしらのスタイリング剤をつけられて、出来ました〜ってことで合わせ鏡をしてもらうなど。
心の声…
これはなんだ、おにぎりシルエット?カラーは?全体的に黒にしか見えない??あ、この部分に入っている…な…なんとかわかる…
既に始まってから3時間近く経っており、腹も減り、仕上がりと期待の差のギャップを受け止めきれず、ありがとう!ありがとう!つってお代を払ってささっとお店を出てしまいました。
この日を振り返る
サービスは良かった、きっと技術もあった!
けど日本人の頭を触り慣れてなかった可能性が大きい、日本人というか私のようなハチが張っていて、ハリのある髪、根本が頭皮に垂直に生えている毛、そういうものへの慣れがなかったのでは??
カットされている途中、おそらく男性のカットの担当さんらしき人が来て、私の髪を切っている人の斜め後ろから話かけていたんですよね〜。イタリア語にまだまだ自信はないけど、短い会話なら聞き取れるようになっている私。彼らは私がわからないと思って話していたかもしれないけど、
「どう?調子」
「頭が違う…難しい…」
直訳するとこのような会話をしておられました、そいういえば。
誰も悪くないのですが、イタリア語もっと頑張ろう、と思ったり、次は日系のところで(もしくは日本人に慣れている人に)切ってもらおう、と思ったりしたのでした。
終わり。