イタリアに住むことになりまして

すっかり大人な40過ぎからのイタリア暮らし!移住に伴う愉快なこと、生活しながら感じること、あとたまにはお堅い話もしてみたい。

イタリアの住民登録をした時の話

滞在証の登録が一筋縄ではいかなかったので特に思い出深かったのですが、イタリアに住み始めたら他にも必須の手続きはありました。

 

私の場合、イタリアに学生として留学したわけでもなく、ビジネスでの渡航でもなく、夫となる人がイタリア人だという理由の定住。

必要な手続きに関して日本語で検索し、すでに苦労をかい潜った在イタリア邦人の皆さんのブログ等からわかることは夫に伝え情報を照合、というようなことはしておりましたが、かなりの部分を夫に頼りながら進めておりました。

英語ならいざ知らず、難解なイタリア語のさらに公的な場で使われる文言を解読し、こういった手続きを自力で済ませてきた留学生の方なんかは、本当にすごいなぁと心底思ったものです。

おもむろに、この頃行ったヴェネツィアの写真

というわけで落ち着いた今、メールを掘り返したり、同時の薄い記憶(と言っても手続きから1年も経っていない)を辿ってどのように手続きを行ったかを記します。

 

 

残すところはこの手続き

別記事にも書いておりますが、婚姻のための手続き、滞在証のための手続きを経て、残すところは以下の2つ3つになっていました。

・住民登録(residenza)

・電子IDカードの発行(Carta l'identità )

※追記→・健康保険証(Tessera Sanitaria)もでした!

後者はまた別の記事にします。

 

パンデミック下で進化した手続き方法

関連する部署はコムーネ、市役所のようなところ。夫の昔の記憶ではそこまで出向いて手続きをするという認識でした。

壮絶なパンデミック期間を経て、イタリアでは様々な手続きが非対面で行えるように変わっており、住民登録もその一つでした。

そのため、必要書類をメールに添付しコムーネの担当部署に送ることで申請は完了するとのこと!気が楽です。

 

必要書類

申請のために揃えた書類は以下でした。

・Dichiarazione sostitutiva dell'atto di notorietà →世帯主本人が新たに登録したい人はこの人です、と記載した申込書のようなものでした

・Dichiarazione di residenza →本人の出身地や連絡先などの詳細な情報と、同世帯(私の場合は夫と義両親)に住む人たちからのサインなど、人によって記載不要な箇所も含め5ページありました

・世帯主のIDのコピー →私の場合は義父が世帯主だったのでコピーをいただきました

・本人のパスポートの顔写真ページのコピー →パスポートに限らなかったと思いますが、本人証明できる書類

・滞在証(Carta di soggiorno)コピー →私はこの時、滞在証の申請は済んでいましたが本カードはまだ受け取れていなかったため、申請中の証明になる半券コピーを提出しました…受け付けてもらえるかなぁ、大丈夫かなぁ、と若干不安でしたが、いけました

・Certificato contestuale anagrafico di matrimonio, stato di famiglia e di stato civile →長い名前だなおい!要するに現行の世帯の証明書で、今回申請する人以外の世帯の人の名前や関係性が載っていました

 

これらをスキャン、メールに添付、メール本文は住民登録の申請だとわかるように文言を書き、コムーネの担当部署に送信!

イタリアの時間の流れがいつもゆっくりなので、この時も頑張って期待せずに待ちました。

 

返信のタイミング

いやはや、それが、送信した1週間未満で返信が来ましたよ!!

これは感動。

返信の内容には、登録開始のお知らせとあり、このあと45日以内に警察があなたの現住所を訪れますので、それをもって登録完了です、ちゅーことでした。そういった記載の書類も添付されていました。

夫には聞いていたけど、この警察が45日以内に来るっていうのがなんか、へー!ってなりますよね。で、45日以内のいつ来るかわからんってのも、おもろいっていうか、それまで常に在宅していないといけないのね、って感じでした。いるけど。

 

炎天下の問答

そしてその日は、これまた割と早く訪れました!やるやん。

コムーネからメールの返信があった2〜3日以内だったと思います。警察の方がピンポーンとうちのチャイムを鳴らしました。

なんかすでにとても暑くなっていた6月のことで、イタリアの太陽が燦々と地面を照らしており、私が夫と建物のエントランスに出るまでの間に(30秒未満)、警察の方はエントランスから5mくらいの先の日陰に避難。

ちなみに、イタリアには警察組織がいくつかありますが、この場合の警察はカラビニエリと呼ばれる種類の人たちです。

 

宅建物出た時に目の前に警察の人がいると思ってて、日陰にいるのわからず、あれ!?ってなりました。いや最後まで何が起こるかわからないので、些細なことでドキドキです。

すぐそこの日陰にいる警察の方を発見しホッとし、我々もその日影まで行き、警察の方に名前や家族構成など、私でも理解できるくらいのイタリア語での質問を確認のため受け、答え、瞬間で終わりました。これだけ?本当に見に来ただけ?なんて思いましたけど簡単なのに越したことはない。

 

ついに!住民登録の手続きが全て終わったー!!

この日の明るい、というか、暑すぎる日中の空を夫と清々しい気持ちで仰いだのを覚えているぞ私は。

 

結果、申請から登録完了まで10日間ほどという、期待していなかった好結果に終わり、やればできるじゃんイタリア…という気持ちになりました。クエストゥーラと違って、コムーネは移民じゃないイタリア人も普通に使う役所なので、普通にこんな感じなんですね。

めでたし、めでたし。