イタリアに住むことになりまして

すっかり大人な40過ぎからのイタリア暮らし!移住に伴う愉快なこと、生活しながら感じること、あとたまにはお堅い話もしてみたい。

イタリアでの婚姻手続きこんな手順でした 2−1

イタリアの婚姻手続きには宗教婚と、市役所などの係の方の前で行う民事婚の二つの方法があり、私たちは民事婚。噂には聞いていましたが、特に国際結婚の場合はイタリア人の彼でも時間をかけて調べないと手順がわからないという状況でした。

イタリアでは式を挙げないと結婚したことにならない(その場で公式の書類にサインなどするため)ので式は必須。

婚姻手続きは日本での方が比較的シンプルなので日本でしたかったのですが、彼と一緒に日本入国が叶わない状況が続いたため、イタリアですることにしました。

 

自分の体験の記録のような形で、長くなったので2回に分けて感想も交えつつその過程を記していきたいと思います。

※以下は2021年12月〜2022年3月までに行ったもので、各州やコムーネによって提出書類が違うなどあるらしいです。

 

目次

アレーナディヴェローナの目の前に広がるブラ広場(ヴェローナ
コムーネ(日本の区役所や市役所にあたる機関)に必要書類をメールで問い合わせ

基本的には定住場所の最寄りのコムーネへ問い合わせとなります。もし手続き当日、書類不備があるので出直してきてください!なんて言われたら大変。不備があった場合に用意するのにさらに数週間、数ヶ月かかる、みたいなことにならないようにしたいので事前確認。

 

②日本で戸籍謄本取得

一時帰国中に実家に取り寄せました。ローマの大使館のサイトでは3通、ミラノの領事館のサイトでは2通必要となっていたため用心して多めに4通も用意しましたが、ミラノ領事館では全部で2通で良かったです。(書いてあることを信用せえよ、とも思うけど)

そして、これは私がたまたま一時帰国できていたから良かったですが、イタリアにいるまま戸籍謄本の原本を取り寄せるというのが難易度高いみたいです。その場合はここでかなり気を揉むことになります。紙で原本がいるっていうのがまだまだアナログだな。

 

③ミラノの領事館に来館の予約と必要書類確認

私たちの住む州は在ミラノ日本国領事館の管轄だったので、領事館に問い合わせ。州によって在ローマ日本国大使館の管轄の場合もあり、サイトで確認できます。

2021年11月頃、領事館は予約制になっていました。ミラノから遠方の方は郵便でのやり取りもできるようですが、ミラノにお出かけしたいのもあり、電車で1時間くらいなので足を運びました。

午前11時までの手続きで当日15時頃には書類をとのことで、日帰りで行けるように予約、もちろん平日になりますので土日休みの方の場合は有給取得必須です。

何をしに行ったかというとこちらです。

italianisumukotoni.hatenablog.com

在外選挙の登録も同時にできると聞いて同じ日に行いました。

こちらを登録しておくと、日本国籍を保持して他国に在住していても、日本の選挙への投票をすることができます。

日本国籍を持っていると他の国籍が取得できないため、これに登録していないと日本でもイタリアでも投票できない、てなことになるのでね。1ミリも政治に意思表示できないなんて嫌なので。

 

④在住の県庁にNulla Ostaのアポスティーユをもらう

アポスティーユというのは、自国の大使館や領事館でもらってきた書類が本物だよ、という公的な認証のことです。以前は管轄の県庁へ直接行けばその場でもらえたらしいアポスティーユ、パンデミックの影響で郵送扱いのみになっていました。

ラッコマンダータA/R(Raccomandata A/R)という追跡できる郵便で送付しました。専用の用紙に送り主と送付先を明記して送付物と一緒に郵便局へ。

同封したのは返信用封筒とそのための切符、また県庁から返送の際にも追跡できるように同じく専用用紙に自分の家を宛先に記入したもの、手数料16€の印紙。印紙はエディコラ(edicola)という新聞や雑誌などを売っている商店で買えます。

 

原本を送付して、その原本に認証もらったものが返ってくるので、手元に戻ってくるまで紛失などないかまあまあヒヤヒヤしました…!!返送されるまでに3週間くらいかかっていたので、本当に追跡できる方法をとっていて良かったです。

 

⑤民事婚の場所の予約をする

こちらは④と並行して行いました。オンラインでコムーネのサイトから日時と場所を選んで予約をするのです。場所ですが、民事婚なので私のイメージでは役所の会議室のようなところで式をするのか?と思っていましたが、さすがイタリア、通常なら観光地にもなっているような素敵な場所を数カ所から選べるとのこと。

しかーし、COVID19のパンデミックの影響で、今回選べたのは1箇所のみでした。それでも観光地にもなっている雰囲気のある建造物の中で行えたので、全く不足ございませんでした。

予約は30分毎(そもそも民事婚の場合はたいてい式が30分以内で完了する)、予約枠は毎日あるわけでもなかったので、予約の際に空いているところと自分達の予定を合わせる感じでした。私たちはこの時点で結構ギリギリで、1ヶ月先の日程を選択。えらいこっちゃ。

 

コムーネからプブリカツィオネ(Publicazione)申し込みの日程をもらう

式の日時の予約後、コムーネから連絡がありました。イタリアでは結婚式をする前にプブリカツィオネ(舌噛みそう)=公示をしなければなりません。なんじゃそりゃ!と思いました。

AさんとBさんが結婚しますけど、意義はないですか?というのを8日間に渡って、誰でも閲覧できるコムーネのサイト上に掲示されるのがプブリカツィオネです。昔は紙ベースで役所かどこかに掲示されていたらしいです。

その申し込みをしに、本人達がコムーネに足を運ぶ日を向こうから指定されます。当事者のどちらかがイタリア語がわからない場合、当日通訳となる方も連れてくるように言われました。

 

この⑥の当日の様子もイタリアで手続きしたからならでは、でした。長くなったので続きは次の更新で!